スキューバダイビングに挑戦してみたい方へ
そもそもダイビングって何?水中で何をやるの?初心者はどこで、どうやってできるの?と疑問をお持ちではないでしょうか。
本記事では以下のことについて解説します。
- スキューバダイビングとは
- 初心者でも楽しめる2つのダイビング方法
- ダイビングショップの選び方
- ダイビングで見れる水中世界&水中生物
- 初心者が抱える不安・疑問【Q&A形式】
本記事を書く私はPADIダイブマスター(プロ資格)です。西伊豆のダイビングスポット『大瀬崎』にてバイト・非常勤として約7年間の勤務経験があります。海で培った経験をもとにリアルなノウハウをお届けします。
スキューバダイビングとは?
スキューバダイビングとは、空気が詰まったシリンダー(タンク、ボンベともいう)を背負い、潜水に必要な道具を使って水中で呼吸をしながら行うスポーツです。海の中を浮遊したり、水中生物を観察や写真撮影をしたり、探検したりし、今まで見た事のない世界を楽しめる素晴らしいアクティビティーです。
潜水時間は潜る水深や個々の肺活量や運動量、海のコンディションによって変化しますが、だいたい40分〜1時間です。のんびり1時間程潜って、陸に戻って来て休憩。十分休憩したらもう1度潜りに行く、といった流れです。
のんびりゆっくりと一生涯楽しめるスポーツなので、70歳でもダイビングを楽しまれている方もいます(もちろん健康である事が大前提です)。
ダイビングライセンス(Cカード)を取得すると国内、国外問わず世界の海でダイビングを一生涯楽しめます。運転免許のようにCカードには期限や更新がないので、一度Cカード取得してしまえば残りの人生の楽しみ方が1つ増えるので超ラッキーです♪
どこでダイビングができる?
法律上で潜水の実施を許可されている海であればどこでも潜れます。=四方を海で囲まれている日本は全国各地にダイビングスポットが存在するのです!
※ダイビングを始める際にはダイビングスクールやショップで講習を受ける必要があります。勝手にひとりでは出来ません(後ほど詳しく説明します)
北は北海道、南は沖縄まで全国各地にダイビングスポットが点在しています。
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関東からアクセスが良い場所として伊豆や真鶴が有名です。
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関西だと串本や白浜が有名です。
そして絶対に外せないのが沖縄。約100以上のダイビングスポットが存在します。
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海外の有名ダイビングポイントも紹介します。
グレートバリアリーフ/オーストラリア
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タオ島/タイ
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パラオ
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ラパス
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セノーテ/メキシコ
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モルディブ
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メナド/インドネシア
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これはほんの一部です。調べればもっと出てきます。
気軽に始めたい方は、まず最寄りのダイビングができる海やダイビングショップをサーチする事から始めるとGOODです。
初心者でも楽しめる2つのダイビング方法
ダイビングを始めるには2つの方法しかありません。
- 体験ダイビング
- ライセンス(Cカード)取得
どちらにしてもスクールやショップを通さないと始められません。
体験ダイビング
体験ダイビングとは、必要最低限のレッスンを受けて、水中世界をちょっとだけ覗いてみるコースです。
基本インストラクターがずっと付き添いで機材操作や水中移動のアシストしてくれます。
沖縄や海外のリゾート地に行った際にチャレンジしてみるのに最適なコースです。資格取得のコースではないのでご注意を。
- 【料金】 10,000~20,000円 ※1
- 【持ち物】 水着、タオル、サンダル
- 【基本スキル】 楽しむ気持ち(基本インストラクターが面倒見てくれます)
- 【潜水限界】 最大水深12m(実際は3~5mが多い)
- 【必要日数】 半日〜1日 ※2
※1 機材レンタル料、ガイド料、保険料、講習料が含まれます。駐車場代、施設使用料は別途の所が多いです。
※2 半日コースがベーシックですが、沖縄などではボートで離島へ行って行う1日コースがある所もあります。
『体験ダイビングの費用』に関する詳細はこちらの記事を参考にしてください。
ライセンス『Cカード』取得
Cカード取得とは、教科書を使い「環境への知識」や「安全に潜る知識、技術」を勉強して学科試験を受け、海洋実習でスキルの練習をして一人前の認定ダイバーになるプランです。
ダイビング機材操作も自分で行い、自由に海の中を気持ちよく泳げます。
体験ダイビングでは見れない海の世界を楽しめます。
- 【料金】 40,000~80,000円 ※1
- 【持ち物】 水着、タオル、サンダル、ダイビング機材 ※2
- 【基本(必要)スキル】 楽しむ気持ち、学科講習・海洋実習で習得
- 【潜水限界】 最大水深18m ※3
- 【必要日数】 4~5日
※1 料金に何が含まれるか必ず確認しましょう。
※2 ダイビング機材は事前に購入してもしなくても個人の自由です。最初から全機材を買わそうとしてくるショップもあるようなので気をつけてください。
※3 初心者が最初に取得する『オープン・ウォーター・ダイバー』の最大水深です。Cカードのランクによって潜れる深さが変わります。
『Cカード取得費用』に関する詳細はこちらの記事を参考にしてください。
ダイビングショップは自分のライフスタイルに合わせて選ぼう!
ダイビングショップには『現地型ショップ』と『都市型ショップ』の2種類があります。
現地型ショップ
現地型ショップとは、その名の通りダイビングスポットにある(海の近く)にあるショップのことです。施設の提供、ダイビングガイド、講習などのサービスを提供しています。
お客さんは自力で海(ショップ)に行き、ダイビングをして自力で帰るスタイルです。
こんな方にオススメ!
体験ダイビング
- 現地までの交通手段の確保ができる(車推奨)
※ショップ最寄駅まで送迎サービスがある所もあります - 体験ダイビング後、近辺で宿泊or観光予定がある
- 比較的体力がある
- 自宅から近い
- 大人数での団体行動が苦手
- 沖縄や海外旅行ついでにプランしてる
- 潜ってみたい海がある
- どうしても現地型ショップがいい
Cカード取得
- まとまった休日が取れる(4~5日位)
- カレンダー通りの休みが取れる
- どうしても現地型ショップがいい
都市型ショップ
都市型ショップとは、海から離れた都市内にあるショップです。ダイビングツアーの企画、講習、器材販売などのサービスを提供しています。
ショップスタッフ運転の車で海に行きダイビングを楽しみ、帰ってくるスタイルです。
都内在住でまとまった休みが取れないけどCカード取得したい!という方にオススメです。平日の夜に学科講習を行ってる所も多いので、仕事帰りに寄れます。
こんな方にオススメ!
体験ダイビング
- 現地までの交通手段の確保ができない
- 海までの運転に自信がない/免許ない
- 海への道中は寝たい
- 大人数で1日を楽しみたい
繁忙期や週末は他のお客様とグループで同じ車になります - 店の雰囲気を見てから使うショップを決めたい
- どうしても都市型ショップがいい
Cカード取得
- 会社帰りの夜を有効活用したい
- 海洋実習以外は近場でサクッと済ませたい
- いつでもダイビングの相談ができるショップが近くに欲しい
- 店の雰囲気を見てから使うショップを決めたい
- どうしても都市型ショップがいい
海況が荒れて潜れないなんて事もザラにあります。自分のライフスタイルを考慮しつつ、無理のない余裕のあるスケジュールにできるとGOODです。
ダイビングで見れる『水中世界』と『水中生物』
普段生活をする陸上では決して見る事の出来ない光景が海の中には広がっています。
謎に満ち溢れた海の「多種多様な表情」、水中生物の「不思議な形」や「優雅に泳ぐ姿」、自然色とは信じ難い程の「鮮やかで艶やかな色彩」etc.目に入るモノ全てに驚きと感動を覚えます。毎回違う体験をさせてくれるダイビングは最高のアドベンチャーです!
水中世界について
「海は●●●●です!」と一概に定義付けする事は残念ながら出来ません。
潜る海によってそれぞれの『景観・特徴・体験』があるのです。
例えば…
沖縄には白い砂地に珊瑚がたくさんあり青くて1年中透明度の高い水質の海が広がっていますが、伊豆では砂利っぽい地質や岩がゴツゴツ突き出た地形で海の色は紺や緑色で透明度は気候によってかなり左右されやすいのが特徴です。日本国内だけでも全く違った海が楽しめます。
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水中呼吸の体験も楽しいですよ。初めて水中で呼吸をする時の不思議な感覚は一生忘れられない思い出になるでしょう。
「この海で潜ってみたい!」という憧れの海を探しながら、ダイビングライフを送ると、休日の楽しみも増えるし自然への理解も深まりとても充実します。
水中生物について
地球に存在する生物の9割は海の生物です。
地味な色、カラフルな色、ヘンテコな形、見慣れた形、爪の白い部分くらい小さい生物、人間の何倍もの大きさ生物…多種多様とはまさにこの事。
潜るたびに新しい生物との出会いがあり、慣れ親しんだ生物の新しい生態の発見があります。
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初めてダイビングをして海の中で生き物に出会った時の感覚は、街中で芸能人に会った時の感覚と少し似ています(笑)「水族館で見た事があるお魚だ!」「いつもスーパーで売られているお魚だ!」と感動と興奮を覚えます。
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ダイビング経験を積むにつれて自分のお気に入りの生物がはっきりしていきます。「この生物に会いたいから、この海に潜りたい!」と会いたい生物ベースで旅行の計画を立てるのも面白いですよ♪
初心者が抱える不安・疑問【Q&A形式】
Q1. 海の中でサメや怖い生き物に会ったらどうすればいいの?
Q2. 泳げない/泳ぐのが苦手なんだけど、ダイビングはできる?
Q1.海の中でサメや怖い生き物に会ったらどうすればいいの?
海の中の生物は基本的に臆病です。こちらから触ったりちょっかいを出したりしなければ何もしてきません。サメに関しても同じです。各ダイビングスポットによって注意する生物が異なるので、インストラクターの話をよく聞きましょう。
補足
サメは目が悪いので影や嗅覚を頼りにして捕食活動しています。サーファーが襲われる事故をたまに聞きますね。一説によると、あれは水面に浮かぶサーファーの影がウミガメに見えるらしく、襲撃されちゃってるみたいです。一方ダイバーがダイビング中にサメに襲われる事故は聞いたことがないです。もしあったとしてもよっぽどちょっかいを出してサメを怒らせたとかでしょうね。
Q2.泳げない/泳ぐのが苦手なんだけど、ダイビングはできる?
泳げなくても大丈夫です!水中アクティビティーなので水泳スキル必須と思われがちですが「水泳」と「ダイビング」は別物です。ウェットスーツを着れば水に浮くし、水中移動はフィン(足ひれ)を使います。ダイビング器材を使いこなす練習を重ねれば誰だって上手にダイビングを楽しめます。現に私の先輩は「泳ぎがすごく苦手だけど、インストラクターの資格を取った」と言ってました。あなたが思う以上に泳ぎが苦手だけど、ダイビングを楽しんでる人は多いですよ♪
Q3.ダイビングって怖くないの?事故とかないの?
ダイビングに限らず何事にも事故は付き物です。全てに共通することですが、インストラクターの話を聞き、指示を守り、講習で習う基本の「キ」を怠らず、無理のない範囲できを引き締めて行動すれば事故を未然に防げます。
詳細はこちら>>『ダイビング前に確認して欲しい9点【ダイビングは安全第一です】』
Q4.年齢制限はある?
ダイビングは子供〜シニアまで楽しめるスポーツです。Cカード取得の講習であれば子供は10歳からであれば年齢の上限はありませんが50代を超えてからの取得は健康状態や病歴の申告、医師の診断書を求められる可能性が高くなります。ダイバーの安全確保のためにも●歳以上の講習自体受け付けていないショップもあるので事前に確認しましょう。
Q5.持病があってもダイビングはできる?
どんな病気を持っているかによります。特に呼吸器、心臓、高血圧、不整脈名に関する持病がある方は、病院で医師のが判断を聞くようにしましょう。ダイビングショップは病院ではないので判断できません。小さい頃に気胸や喘息あったけど大丈夫か?などと尋ねられる事が多いですが、小さい頃の病気でも何かあってからでは遅いので医師に一度相談した方がいいです。
Q6.お一人様潜水は珍しい?受け入れてくれる?
全く珍しくないし、全然受け入れてくれます。むしろ、おひとり様ダイバーは結構多いです。ショップスタッフはゲストを楽しませてくれるのも上手なのであっという間に仲良くなれます。おひとり様ダイバー同士のチームを組んでくれる所も多いので、ダイビング繋がりの知り合いが増えるきっかけにもなります。私個人的にはのんびりできて新しい出会いもあるひとりダイビングの方が好きです。
Q7.生理中でもダイビングは出来る?
問題なし!基本生理中でもダイビングはできます。しかし、生理中は頭痛、腹痛、貧血気味、気分が優れないetc. 体調が本調子じゃない事が多いと思うので絶対に無理は禁物です。また「どうしても潜りたいから薬を飲んで生理痛を抑える」という考えもオススメしません。薬の副作用でボーッとしてダイビング中に適切な判断ができなくなる等の影響が出る可能性があります。
ちなみに私は生理中でもダイビングしてました。海の中の方がナプキンや「血が出る〜」etc.の不快感がなく快適です(あくまでも個人的な意見です)♪
Q8.機材は事前に購入するべき?
どちらでもいいと思います。←だと無責任ですね…笑
私がお世話になったインストラクターや個人的な意見を述べます。
「ぶっちゃけ無くてもいい。まぁ3点セットくらいなら買っていいかな。」
※3点セット=マスク・スノーケル・フィン
理由は以下7点です。
- 使い方もマスターしていない物を買う必要はない
- 全機材購入=初期投資額が…
ダイビング機材はすごく高いので最初から全部揃えるのは大変です。 - 長く使える物だから自分に合う物をしっかりと吟味すべき
何もわからない段階で、インストラクターにオススメされるがまま買うべきではありません。 - Cカード取得したからといって、そんな頻繁にダイビングしますか?
機材購入は自分のダイビング頻度を把握してからでも遅くないです。週1頻度でダイビングするなら絶対にMy機材購入した方がコスパいいですが、年に1~2回の頻度だったら重機材はレンタルでいいと思います。 - 最初はレンタル機材で十分
まずは機材の使い方をマスターしましょう - レンタル機材を通して、使い心地のいい機材を発見すべき
各ショップ毎にレンタル機材の取り扱いメーカーや種類が異なります。色んな機材を使ってみて、自分に一番しっくりくる機材を見つけてから同じ物を購入した方が心地よく長く使用できます。 - 3点セットはスノーケリングでも使えるから買ってもOK
もしダイビングをしなくなったとしても、スノーケリングで使える3点セットは最初に買ってもいいかなぁ〜と思います。マスクは自分の顔にフィットするもの、フィンは足のサイズと脚力に合った物をチョイスすればOKです。
現実的な話をすると…
講習を受けるショップによっては最初に機材を全て購入させられる所もあります。金銭的に余裕があるのであればいいと思いますが、少し疑った方がいいかもです…。
一方で、3点セットの購入が必須なショップはよく見かけます。「自分のサイズ(顔、足)にピッタリ合った機材を使ってストレスなく講習を受けて欲しい」という意向があっての事なので特に心配する必要はありません。3点セットならダイビング以外でも使用できる機会が多いので購入しておいても損はないです。
Q9.Cカード取得前に体験ダイビングに参加するべき?
いきなりCカード取得でも大丈夫です!Cカード取得と体験ダイビングは全くの別物です。「何も分からずCカード取得は不安だな…。」という方は体験ダイビングに参加してから決めればいいと思います。
Q10.目が悪くてもダイビングはできる?
全然できます!眼鏡やコンタクトをしてる方は、水中マスクのレンズを度入りレンズに交換する事も可能です。水中では陸よりも物が大きくはっきりみえるので、視力がちょっと悪いくらいの人だったら度入りレンズにしなくてもバッチリ楽しめちゃいます。